本書の概要
- 書名:「ロジカル・シンキング -論理的な思考と構成のスキル-」
 - 著者:照屋華子、岡田恵子
 - 価格:2,200円(税抜)
 - 出版社:東洋経済新報社
 - 発売日:2001年4月1日
 
所感サマリ
- 発売以来、長年にわたりロジカルシンキングの教科書的な扱われ方をしている本
 - 本書の素晴らしいところは「ロジカル・シンキング」という奥深いテーマを、「MECE」「So What?/Why So?(ピラミッドストラクチャー)」「並列型/解説型」の3つの要素でシンプルに説明しきっているところ
 - まだ若かりし頃、先輩に「絶対に必要なスキルだから読んどけ」と言われて読んだものの、いまだにモノにできていない気がする
 
要約
MECE
- 「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略
 - 「モレなくダブりなく全体像をとらえる切り口」のこと
 - 「MECE(ミッシー)」と読む
 - MECEの種類 
- 年齢
 - 性別
 - 地域
 - 価格帯
 - 目的
 - 3C(市場/競合/自社)
 - 4P(製品/価格/チャネル/訴求方法)
 - 組織の7S(戦略/構造/システム/スキル/人材/社風/価値観)
 - 効率/効果
 - 質/量
 - 事実/判断
 - 短期/中期/長期
 - 過去/現在/未来
 - ハード/ソフト
 - 定期/不定期
 - 確定事項/未確定事項
 - 技術/生産/販売
 - 認知/理解/実行
 - 空(事実)/雨(解釈)/傘(行動)
 - 5W1H(なぜ/何/誰/いつ/どこ/どうやって)
 - SWOT(強み×機会/強み×脅威/弱み×機会/弱み×脅威)
 - 緊急度・重要度(重要かつ緊急/重要だが緊急ではない/重要でないが緊急/重要でも緊急でもない)
 - PDCA(計画/実行/確認/改善)
 - AIDMA(認知/興味/欲求/記憶/行動)
 - AISAS(認知/興味/検索/行動/共有)
 - Dual AISAS(上記+活性化/興味/共有/共鳴/拡散)
 - ・・・他にも対象や状況によってあらゆる切り口が存在する
 
 - MECEを切り口にしながら情報をグルーピングすることで整理する
 
So What?/Why So?(ピラミッドストラクチャー)
- いずれも論理の飛躍(話の飛び)をなくす技術
 - 「So What?」は「だから何?」という意味
 - 「Why So?」は「なぜそう言える?」という意味
 - この2つの問いはピラミッドのように階層で整理された論理構成(ピラミッドストラクチャーといいます)の上下の項目を繋ぐ役目を果たしていて、下から上に階層を上げるときに「So What?(だから何?)」で問い、上から下に階層を下げる時には「Why So?(なぜそう言える?)」と問い、それぞれがその答えになるように設計する
 
並列型/解説型
- ピラミッドストラクチャーの根拠の部分をどう設計するかのタイプ分け
 - 並列型は同一階層に並んでいる「根拠」が並列なMECEの要素(3Cや4P)になっているもの
 - 解説型は同一階層に並んでいる「根拠」が解説的に構成された3つの要素(事実/判断基準/判断内容)になっているもの
 
まとめ
- シンプルではあるが、基本中の基本をたたきこんでくれる名著
 - 内容理解だけでなく、仕事での実践を通して自分のものにしたい
 
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