【本】(養老孟司)「『自分』の壁」を壊すたった1つの方法(要約・感想)

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「『自分』の壁」を読んでみた

自分ハック」などと銘打ったブログをやっているからか「自分」という文字を見かけると自然と気になってしまいます。

じぶん銀行(ネット銀行)、じぶんROCK(ONE OK ROCKの曲)、ジブン手帳(コクヨオリジナルの手帳)、じぶんまくら(オーダーメイド枕)・・・。

カラーバス効果(風景の中で特定の色に注目するとそれだけが目に入り始める現象)ってやつですね。

そんなわけで本屋さんで見かけるなり、気づけば手にとって会計に並んでいた「『自分』の壁」。

読み終わりましたのでまとめてみます。

養老孟司氏の「壁」シリーズの最新作ということで。ベストセラーになった「バカの壁」が有名です。

「自分探しなんてムダなこと!」という勢いある帯に魅かれて読みましたが、この勢いそのままにとっても自由な文体で書かれた本でした。

話し言葉がそのまま本になったような書きっぷりで、あまり体系だっていないのですが、僕なりにできるだけ整理してみました。

「『自分』の壁」を僕なりに要約してみた

テーマは哲学的なものから、自然科学、エネルギー問題、政治経済、歴史など幅広く語られますが、僕がメインテーマだと受け取ったのは以下の3点でした。

  • 私たちは「自分」を特別扱いしすぎている
  • 「自分」は生態系と一心同体で、自分以外の存在との境界は曖昧である
  • 「自分探し」よりも重要なのは「世界・社会とのつながりを知ること」である

という感じでしょうか。

私たちは「自分」を特別扱いしすぎている

というのは唾や大便・小便への感じ方でわかると書かれています。

体内にあるときはまったく気にならないのに、対外に排出されるなり「汚いもの」と感じる。

これは人間が自分を「えこひいき」しているからだと考えると説明がつくというのです。

だから人間は自分を特別扱いしすぎている、とこういうわけです。なるほど!という感じでした。

「自分」は生態系と一心同体で、自分以外の存在との境界は曖昧である

ここは生物学的な観点で語られます。

私たちの細胞の中のミトコンドリアが、細胞本体とは別の遺伝子を持っていることや、遺伝子のうちの30%ほどはもともと外部のウイルスであったことなどがわかっているようです。

つまり、そもそも私たちが「自分の体」と思っているものも、どこまでが「自分」でどこからが「自分以外」かがわからないということです。

このくだりは読んでいてゾクゾクしましたね。

「自分探し」よりも重要なのは「世界・社会とのつながりを知ること」である

ここは「田んぼは私たち自身」という話で説明されます。

田んぼから米ができ、それを体内に入れて私たちは体を作っていく。田んぼの土、水、そこに降り注ぐ日光も全部が私たちになっていく。だから「田んぼは私たち自身だ」ということです。

本書が伝えたいことはこのあたりに集約されていると感じました。

ひとことでいえば「自分以外の存在を含めて世の中の繋がりを俯瞰する」ということ。

アドラー心理学でいうところの「共同体意識」、アルケミストでいうところの「すべてはひとつ」といったところでしょうか。

こんな人におすすめ

本書は以下のような人におすすめできます。

  • 「自分ってなんだろう」という疑問が好きな人
  • 「自分」とついたタイトルの本は思わず手に取っちゃう人
  • 7つの習慣」の「個性主義からの脱却」をもっとちゃんと理解したい人

全部僕のことではあるんですが(笑)。

結構こういう人って多いんじゃないでしょうか。

感想まとめ

冒頭でも書きましたが本当に自由奔放に書かれた本でした。内容もなんですが、とにかく語り口が独特です。

「あとがき」の最後も「言いたいことをずいぶん言ったので、当分、こういう本はつくらないでしょう。」と結ばれています。

こんな風に自由に本が書けるくらい、存在が認められたら楽しいだろうなあ、なんて思いました。

それでは、また。
「自分」の壁 (新潮新書)

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