先日ある記事をツイートしました。
良記事。愛がある。/「産後クライシス」へのカウンターパンチ「家事ハラ」(おおたとしまさ) – BLOGOS(ブロゴス) http://t.co/sfYsWyVAJY
— こっき(kokki) (@jibunhack) 2014, 7月 17
記事タイトルにある「家事ハラ」とは、旭化成ホームズのヘーベルハウス「共働き家族研究所」が現在行っているキャンペーンで、妻の心ない一言が家事を手伝う夫のモチベーションを下げることがある、という啓蒙(?)を行っています。
プロモーションビデオがなかなか面白いです。
まさにあるある。ちなみに、”掃除機のくだり”は僕も言われたことがありますww
記事では、このキャンペーンを取り上げつつ、昨年話題になった「産後クライシス」が引き起こした、安易な夫婦対立の構図に警鐘を鳴らします。
夫婦同士で責任のなすりつけあいや犯人捜しをしても何もいいことはありません。相手を非難するのではなく、そんな人を相手にしつつ、自分はどうすれば自分の感情を相手に預けなくてすむかを考えるべきです。
この記事の結論は文中にあるこの一文に集約されています。
「ママにはママのやり方がある。パパにはパパのやり方がある」
そして、以下のようにまとめています。
違って結構だと思います。
例えば目の前にたき火があります。子どもがたき火に近寄ろうとしたときに、親はどう反応するか。ある親は、子どもが火に一歩近づいた時点で手をつかんで止める。またある親は、子どもが火に触って火傷をして戻ってきたときにすぐに氷で冷やしてあげながら、「火って怖いでしょ」と教えてやる。
子どもを守る目的は一緒でも、得てして、パパとママでは、タイミングや狙いが違ったりするのです。そして、夫婦の考え方が違っているほど、子どもは多くを学ぶことができます。
つまり、夫婦はお互いに違う考え方をする一人の人間同士であることを前提に、「違いこそ価値である」という本質を説いています。僕はこの論調に強く共感しました。
この本質は僕の座右の書「7つの習慣」にも書かれています。以下は、第六の習慣「相乗効果を発揮する」からの引用です。
相乗効果の本質は、相違点、つまり知的、情緒的、心理的な相違点を尊ぶことである。(中略)
本当に効果的に人生を営む人というのは、自分のものの見方の限界を認め、ほかの人のパラダイムと考え方に接することによって得られる、豊かな資源を活用する謙虚さを持っている人である。(中略)
双方が、相手も正しいかもしれない、人生は二分法とは限らない、あるいは、ほとんどの場合に第三案が存在する、などの可能性を認めなければ、そうした制限を超えることはできない。
‐「7つの習慣」より
人間が二人いれば、そこには必ず違いが生まれる。だからこそ一人のときにはできないことが可能になる。ただし、それを可能にするのはお互いの違いを尊重し合う心、そして違いを掛け合わせることで生まれる新しい価値を信じる姿勢だということです。
その意味では、「産後クライシス」も「家事ハラ」も言葉として対立的です。プロモーショナルな理由でこうした言葉選びがされることはわかりますが、受け手である我々はこうした言葉に扇動されることなく、本質的な態度で夫婦の関係性を築いていきたいものです。
「7つの習慣」がもっとも端的に夫婦の「相乗効果」を語った場面があります。
それは、著者スティーブン・R・コヴィー博士が、ある企業で行ったセミナーを行ったときのこと。休憩時間に、その企業の社長夫妻から夫婦関係が上手くいっていないという相談を受けたというエピソードです。
相談を受けている最中も目の前で考え方の違いをすり合わせられない二人。対して博士が問いかけた内容がすごい説得力です。
私は「子供さんはいらっしゃいますか」と訊いてみた。
「ええ。二人います」
「本当に?」私は驚きの声をあげ、「どうやってつくったんですか」と問い直した。
「どういう意味ですか」
「あなたたちは相乗効果を発揮したんですよ」と私。「普通、1プラス1は2になります。でもお宅の場合は、それが4になったんです。合計が各部分の和を上回っています。どうやってつくったんですか」
「そんなことは、ご存じでしょう」と彼は答えた。
「あなたがたは相違点に価値をおいたわけですよ」と私は説明した。
‐「7つの習慣」より
人間は相乗効果的な生き物です。違いに価値をおけば、そこから価値が生まれます。夫婦間のみならず、どんな相手とでもそうして新しいアイデアを生み出していければ素敵ですね。
それでは、また。
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