U理論とは何か
- 「過去の延長線上にない変容やイノベーションを個人、ペア、チーム、組織やコミュニティ、そして社会で起こすための原理と実践手法を明示した理論」のこと
- 一流アスリートや著名なリーダーは自身の「内面の在り方を源泉にして溢れ出る何か」をもとにパフォーマンスしているとし、それを誰もが意図的に行えるように理論として解明した点が最大の功績とのこと
- 個人やチームが内面の深い場所にある「源」(自分・自分たちが何者か)まで下り、そこから未来のビジョンを描き、実行に移すまでのステップがU字カーブのモデル図で表される
3つの前提
- 過去からではなく「未来からの学習」
- 「How(どうやる)」「What(何をやる)」の前に「Who(あなたは誰か)」
- 「ソーシャル・フィールド(社会的な土壌)」を整える3つのプロセス
- センシング(ひたすら観察)
- プレゼンシング(俯瞰・内省し、内なる声が現れるのを待つ)
- クリエイティング(素早く行動に移す)
7つのステップ
- 3つのプロセスをさらに細分化した7つのステップがある
- ダウンローディング(Downloading):過去の枠組みに囚われている状態 ※Uの入り口
- 観る(Seeing):目の前の出来事に釘づけになり、枠組みの外に意識が向いている状態
- 感じ取る(Sensing)過去の枠組みが崩壊し、今の自分や状況が客観視できている状態
- プレゼンシング(Presencing):自分が何者で、何をすべきかがわかり、未来が出現するフェーズ ※Uの谷
- 結晶化(Crystallizing):出現した未来をビジョンとして描くフェーズ
- プロトタイピング(Prototyping):試行錯誤でアウトプットを始めるフェーズ
- 実践(Performing):内在化し、日常の中で実行に移し続けるフェーズ ※Uの出口
読書メモ
- 難解な「U理論」を徹底的に分かりやすく解説してくれている(それでもなお難しいけれど)
- 一番気になっていたのは「U理論の主体は個人なのか組織なのか」だったので解消してスッキリ(答えは両方)
- 「ソーシャル・フィールド」は「組織の成功循環モデル」の「関係の質」に似ている印象を受けた
- 「源(ソース)」は「アルケミスト」の「使命」「運命」に近いニュアンスを感じたし、「U理論」全体の考え方も「前兆を信じなさい」という言葉を思い出させた
- 「経験学習」は過去の延長線上によりよい未来を描くアプローチであり、過去の延長線上でない未来を生み出す「U理論」はまったく異なるアプローチといってよい
- 「経験学習」からは、イノベーション理論における「持続的イノベーション」は起こせるが「破壊的イノベーション」は起こせないが、「U理論」は「破壊的イノベーション」を可能にするアプローチなのかもしれない
- まだざっと読んだだけなので、とりいそぎメモまで
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