「アーティストデート」とはなにか?
皆さんは「アーティスト・デート」を知っていますか。
「アーティスト・デート」とは「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」という本で紹介されるワーク(演習的な作業)で、自分の中の創造性(Creativity)を回復させる活動です。
具体的には「一週間に2時間ほど、完全に1人の時間を作って、何でもやりたいことをやりながら、自分の心の声に耳を傾ける」ことで、自らの中に眠ってしまっている「内なるアーティスト」と対話する、というものです。
ここまで読んで「なんだか意味がわからないな」「少し気持ち悪いな」と思う人もいるかと思いますので、もう少し身近な例も交えて説明します。
僕は、人は誰もが生まれ持ってのアーティストだと思っています。
何も絵を描いたり、歌を歌ったり、楽器を奏でたりしなくても、たとえば仕事や日常生活を送る上で、アーティスティックな発想や発明というのは日々行われているものだと思います。
昨日と同じ仕事を少し工夫して効率化してみる場合や、ふと見かけた風景から昔聴いた曲を思い出して少し感傷に浸ってしまうときなどに「自分の中の創造性」に触れていると考えます。
そんな私たちの誰もが持っている「創造性」ですが、実は多くの人が100%発揮することはできずにいると、この本では説いています。
大人になるほどに世間体(こんなことを言ったら馬鹿げていると思われるのではないか)や、諦め(どうせこんなことを言っても伝わらない)が邪魔をして、人は「創造性」にフタをするようになるからだということです。
「アーティスト・デート」はそんな失われた創造性回復のための重要な活動となります。
とにかく「2時間ほど完全に1人の時間を作って、何でもやりたいことをやりながら、自分の心の声に耳を傾ける」。
散歩でもジョギングでも、映画鑑賞でもボウリングでも、カラオケでもドライブでも、ショッピングでもカフェでぼんやりするのでも、本当に何でもアリ。
ただし絶対条件は必ず一人でやることです。
ここまでの説明で「あ、おもしろいかも」と思ってくれた方もいると思います。なぜなら普通に生活している限り、割にそういう時間って取れていない人というのは多いはずですから。
(僕がまさにそうですが)40代家庭持ちの一般的サラリーマンの人なんかは、仕事と家族との時間がほとんどを占めていて、こんな時間はほぼ皆無と言っていいくらいにないのではないでしょうか。
なので、そういう方にとっては、まずは生活の中にこうした時間を意識的に作ること自体が非常に新鮮な取り組みになると思います。
「アーティスト・デート」の具体例と感想
僕の場合は街をぶらぶら歩くことが多いです。
その時100円ノート・ボールペン・iPhoneだけは必ず持っていくようにします。
そして歩きながらふと思いついたことをメモしたり、風景を写真に撮ったり、絵に描いたりします。
ここは同じ本で紹介されているもう一つのワーク「モーニング・ページ」を移動しながら行うイメージですね。
途中でお店に寄ったり、買い食いしたりしながら、またヒントを得たり、それをメモしたり。そんな感じです。
記念すべき初回は新宿駅から西新宿の界隈をぶらぶらしました。A6ノートに絵を描いたり、アイデアを書き留めたりして一日歩いてみたら、最終的にはノートの全ページを使い切ってしまいました。
それくらい自分の中からいろいろなものが溢れ出しちゃったということですね。これは我ながらビックリしました。
その後も、「お茶の水~神保町編」「日本橋編」「品川シーサイド編」「日暮里~谷中~上野編」などいろいろやってみましたが、街によって相性があるのか、うまく楽しめる時と盛り上がれずに終わる時の両方ありました。
また、街の散歩以外の「アーティスト・デート」もいろいろやってみました。ある時はずっと本屋で、またある時は古墳で。そして、またまたある時は旅行先の露天風呂で。
記事を書いているだけあって、これらは絶大な効果を発揮しました。いろいろアイデアが湧いて出て、終わったあとの満足感が高かったです。
「アーティスト・デート」の効果
では、この「アーティスト・デート」から得られる具体的な効果やメリットはいったい何でしょうか。
まず言えるのは「純粋なこの世に1個の生命体」になれることだと思います。会社員・夫・父・子といった普段まとっている社会的な役割から解き放たれた「ただの生き物」になれます。
街をぶらつきながら、車を運転しながら、古墳を歩きながら、湯に浸かりながら「あ、俺いまただの生き物としてこの瞬間を生きている」みたいな感覚を味わえるのです。(ちょっとあぶない)
次に「あり得ないくらいリラックスした状態」になれます。普段どれだけストレスフルに過ごしていたんだろうと驚愕するくらい、心と体がゆったりとくつろいだ状態になっていきます。
いつもなら気づかない道行く人の表情にその人の人生を見ます。空の色や風の匂いからいまの季節をじっくりと感じることができます。過去の出来事の全てに意味を感じ、この世界の時間と空間は全部繋がっているんだということを理解します。(かなりあぶない)
さらに「通常比3倍くらいのアイデアマン」になれます。その時に抱えている課題を思い浮かべながら「アーティスト・デート」をしていると高い確率で解決案が思いつきます。
これは憶測ですが、高品質なリラックス状態の中で、日常起きていることを高い視点から俯瞰することができ、頭の中の「アイデアの種」みたいなものがリンクしやすくなることで、普段以上にアイデアが浮かびやすい状態になっているものと思われます。
俺マジすごい。この天才的な頭脳を持ってすれば世界すら手に入れられるのではないか、なんて思ってしまう勢いです。(本当にあぶない)
最後に、ここがまさに「アーティスト・デート」と言われる所以ですが、「創作意欲がふつふつと湧く状態」になります。
普段なら「たいした腕前じゃないから」と躊躇しているスケッチを描いてみたくなったり、ノートに記す言葉もスピリチュアルなものやアーティスティックなもの(詩とか)を書いてみたくなったりします。
そうした綺麗なものばかりでなく、自分の中に秘めた変態性みたいなものまで素直に肯定することまで出来るようになり「ああ、俺ってちょっとおかしいところ持ち合わせているんだなぁ。わはは」みたいな達観の域に達することができたりします。(あぶなすぎる)
・・と、いろいろ書いてみましたが、これらはすべて僕の実体験として起こったことですので、事実ではありますが、もしかしたら人によって起こる現象が違うのかも知れません。
「うん全然違うよ、僕は・私はもっとこんな感じだったよ」みたいな情報があれば是非共有して頂きたいです。
というか、共有しましょう!ていうか、そういう共有をする会合とかやったら面白いかもしれないな!ってもう既に世の中にありそうだな!調べてみるかな!
・・みたいな感じで、ドンドンアイデアが湧いてくるのもまた「アーティスト・デート」の特長なのです。そう、僕にとってブログを書いているこの時間もまた「アーティスト・デート」の一環というわけですね、うふふふ!(マジこわいわ)
まとめ
ここまで偉そうに講釈してしまいましたが、ぶっちゃけ僕は週に1回も「アーティスト・デート」できていません。仕事もそれなりに忙しいですし、家族とも少しでも長く一緒に居たいですし。
ただ、「どうしても創造性を解放したい!!」という欲求が高まったときには、奥さんにこのセリフのままに伝えつつ時間をもらったりしています。おそらく奥さんにこんなセリフを言ってる人って世の中にあまりいないんだろうななんて思いつつ。
ともあれ「アーティスト・デート」は自身の内なる創造性を回復・解放する効果的なアクションです。
ただし、その効果の程は個人差があると思われ、やってみないと何が起こるかわからないので、この記事を読んだ方はぜひやってみて、感想を共有してもらえればと思います。
僕も「アーティスト・デート」をしたらなるべく本ブログの記事にしていくつもりです。
それでは、また。
コメント
[…] 『自分ハック|Jibunhack』 創造性の解放に効果絶大!「アーティストデート」の魅力(とやり方のコツ) […]