【本】「サッカー データ革命 -ロングボールは時代遅れか-」(要約・感想)

【本】「サッカー データ革命 -ロングボールは時代遅れか-」(要約・感想)

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「サッカー データ革命 -ロングボールは時代遅れか-」を読んだ

上司に薦められて読みました。

原題は「The Numbers Game: Why Everything You Know About Soccer Is Wrong」(数字のゲーム:サッカーについてあなたが知っていることがすべて間違いである理由)で、このタイトル自体が本書の内容をよく表していると思います。

あえて3行に要約すると

  • サッカーにまつわる常識や思い込みは、事実(データ)を見ればそれが間違いだとわかるものが多い
  • 例えば「得点した直後は失点しやすい」「コーナーキックは得点のチャンス」などの通説に数値的裏付けはない
  • データを紐解くことでイメージや思い込みに惑わされない、新しいサッカーの形が可能になる

という本です。

サッカーに関する膨大な数値データと名言の数々、そして仕事にも活かせる正しい戦術などについて以下抜き出してまとめます。

 

サッカーに関する数値データがい~っぱい

約50%

平均的なパスの成功率。パス本数が増えるほど成功率は低まっていき、4回以上つながる可能性は8.5%。

2.2%

コーナーキックで得点をする確率。コーナーからシュートに繋がる確率(20.5%)に、シュートの成功率(11%)を掛け合わせた数値。

400回以上

両チームが平均的にボールを保持する回数。

50対50

「運」と「実力」が勝敗に影響をおよぼす割合。サッカーでは勝利とゴール数に影響するのは、まず偶然、次に実力とコンディション、最後に”勢い”などの他の要素だということです。

2.66

1試合あたりの平均得点数。ポワソン分布(馬に蹴られて死ぬ兵士の数、戦時の爆撃、交通事故など)を利用することで、ゼロ点、1点、2点の試合を予測できる。各国リーグ(英プレミアリーグでも伊セリエA)で同程度の数値。

14/4.6/5/0.14

1試合あたりの平均シュート数(14)、枠内シュート数(4.6)、コーナーキック数(5)、ペナルティキック数(0.14)。

0>1

0点に抑えることは、1点を取るよりも勝ち点換算では価値が高い。

53.4秒

1試合あたりの選手がボールに触れている時間。約11キロ走っているうち、191メートルしかボールと一緒に走っていない。

60~65分

90分間の試合時間のうち、オンプレーの合計時間。これ以外の時間はアウト・オブ・プレー(ボールが蹴り出されてからスローインやコーナーキックをし終えるまでの時間)となり、この間ボールを完全にコントロールすることができる。

<58 <73 <79

チームが負けているときの理想の選手交代タイミング。1人目(後半13分=58分)、2人目(後半28分=73分)、3人目(後半34分=79分)。

 

本書の中の名言集

本書にはサッカーにまつわる名言、名文も多いです。

 

(シュート数に勝るバイエルンがチェルシーに引き分けた試合を観て)ドイツサッカー協会会長のウォルフガング・ニオスバッハは、「サッカーはフェアではない」と述べている。

そう、これがサッカーだ。

多くのシュートを放ったチーム、多くのパスをつないだチームが勝つわけではない。これは、多くの得点をしたチームが勝つスポーツなのだ。

(p.54)

そりゃそうだ、と頭ではわかっていながら本質ではないことを目的化してしまうことってよくありますよね。仕事でも。

 

人は欠如(起きなかったこと)の原因を軽視して、存在(起きたこと)の原因を重視する。これは、私たちのサッカーの見方に影響を及ぼしている。すなわち、失点を防いだことよりも得点したことを、タックルしたことをタックルしなかったことよりも高く評価する――優れたポジショニングや状況判断によって、タックルをしなくても済むようにしていることの表れであるかもしれないのに、だ。

(p.149)

この部分はとても考えさせられました。会社なんかでも起こったことだけが注目されて、起こらなかったことを評価する仕組みがないと思います。

 

「戦術を分解すれば、それが基本的に、チームの弱みを小さくし、強みを大きくする方法だとわかるだろう。」

(p.213)

サッカーは、弱連結のゲームなのだ。スペースシャトルのように、たった一つの小さな部品が故障することで、莫大な被害をもたらす大惨事が起き得る。

(p.251)

かつてのレアル・マドリードのように、スーパースターを寄せ集める「強連結」の作戦は思うように効果を上げないとのことです。へーへーですね。

 

こんな人におすすめ

サッカーに興味がない人でも・・・というより興味がない人にほど、おすすめできる本です。(僕自身、たいして興味がなかったのでw)

また、データマイニングや、データアナリスト的な仕事をされている人は大好きになるかもしれません。(数値だらけなのでw)

サッカーだけでなく、人生全般や会社組織での仕事にも通じる真理が多く含まれていて、カテゴリー的には「ビジネス書」と言って差支えない内容でした。

 

まとめと感想

徹底してデータからサッカーを解析していこうとしている野心的な本でした。

感覚として知ることができたのは、今まで知っていたサッカーと事実としてのサッカーとが全く別物であるということです。

勝つために必要なのは運、実力、そしてデータによる裏付けなんだと思います。

とは言いつつも、1視聴者としては、これからもプレーが美しいかどうか、かっこいいかどうかという観点で観てしまうと思います。

が、1つ得られたのは、本書に出てきたデータ(数字)を知りながらサッカーを観ると面白さが倍増するのではないかという期待です。

「お!パスが4回以上繋がった!これって確率的に10%もないことなんだよねー」とか。

「チームが負けていて、いま後半13分なんだから1人目交代のタイミングだろ!」とか。

って、ただ言いたいだけですがww

 

それでは、また。

 

 

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか

 

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