「鈴虫寺」に行ってきた
「大人の修学旅行」で行った男7人京都旅行。
ベタなラインナップで行った観光スポットの1つがこちら「妙徳山華厳寺(通称・鈴虫寺)」。
その名の通り鈴虫の音色が聞けること、わらじを履いたお地蔵さんがいること、願い事が1つだけ叶うこと、かわいい黄色いお守りが買えることなどが有名なお寺ですが、実は一番オススメなのが30分間にわたる「お説法」。
とにかく面白い。そしてしっかり人生について考えさせられる内容でした。
毎回話す人も内容も変わるそうで、まるでディズニーランドのジャングルクルーズ状態ですが、僕の回のお話をポイントだけご紹介します。
名物の説法はこんな感じの内容でした
鈴虫の秘密
本来秋にしか鳴かない鈴虫を1年中鳴かせるために、「冬」「春」「夏」「秋」4つの温度の部屋を用意しているという。
そして「卵」「幼虫」「成虫」「交配期の成虫」と成長に合わせて4段階で部屋を移動していき、参拝客はその「秋の部屋」に通される。
すごい。なんとも科学的なスキームで課題解決している。
ちなみにリンリン鳴く「声」の正体は、オスがメスに求愛をするときの羽の摩擦音。また鳴くときの羽の形はハート型に見えるらしい。
なるほど。
「無一物(むいちぶつ)」
人は誰でも生まれてきた時は裸で何も持っていない。
大人になるごとにいろいろなものを抱え込んで、持ってしまう。
人間は本来、無一物。
自分がそもそも何も持たずにこの世に生まれてきたことを、決して忘れてはいけないよ、という意味だそうです。
なるほど。
「柳緑花紅(やなぎはみどりはなはくれない)」
柳の葉は緑色に美しく、花の色は紅く染まって美しい。
お互いにお互いを羨むことなく、それぞれでいいんだよ、という意味だそうです。
なるほど。
「即今只今(そっこんただいま)」
稀勢の里(きせのさと)が横綱昇進のときのインタビューで答えたセリフがこんな内容だったという。
過去のことを訊かれたら「苦しいこともあったけれど腐らなくて良かった」と答え、未来のことを訊かれたら「横綱は責任ある立場だからしっかりその役目を果たしたい」と答え、今のことを訊かれたら「目の前の一番一番に集中するだけだ」と答えたという。
この最後の今に集中する、と言う部分。これを「即今只今」というとのこと。
「即今」も「只今」も「今が大事」、という意味。とにかく今に集中すること。人生において大事なことはそれしかないという意味だそうです。
なるほど。
「生老病死(しょうろうびょうし)」
人としてまぬがれない4つの苦しみ。生まれること、老いること、病気をすること、死ぬこと。
四苦八苦の「四苦」にあたる部分だという。
そもそも生きて死んでいくというのは大変なこと。
とはいえ、今日ここにいる人たちは、鈴虫寺の長い階段を上ってくるだけの健康があり、遠方からはるばる来る経済力があり、こうした時間を持てる自由があり、その全てが揃わないとここに集まれていない。
これはとても「ありがたい」ことである。
なるほど。
「洗心(せんしん)」
京都に来ていろいろなお寺を回る。観光をする。
そんなとき私たちはよく「ああ・・・心が洗われるなぁ」と言う。
でもこの「心が洗われる」というのは「受け身」。
では汚れた心を自ら洗うためにはどうすればいいか。
たとえば、この寺のトイレでスリッパを次の人のために揃えておく。
たとえば、エレベータで次に乗る人を待って「開」ボタンを押しておく。
そうして「人のため」になることを積極的に行うことで「心を洗う」ことができる。
これを「洗心」というとのこと。
なるほど。
と言う感じでとてもタメになりました。
待ち時間について
この日は春の三連休ということもあり1時間くらい待ったものの、まだマシな方とのこと。
5月のGWあたりは平均して2時間、長い日では3~4時間待ちになることもあるとのこと。
これまたディズニーランドのアトラクション状態。個人的には京都まで来て2時間待ちは正直ツライものがありますねw
まとめ
まあ、相当人気あるお寺であることは間違いないです。
意図的にマーケティングをして、ここまで流行らせた感もあり、お寺のお坊さんたちもなかなかやるものです。
(外部のコンサルでも付いていたんでしょうか。いや、マジでこのレベルならそれも全然ありえそうです。)
何はともあれ、京都に行ったなら、かつ今まで行ったことがない人ならば、ぜひ「鈴虫寺」にお立ち寄り頂ければと思います。
待ち時間が皆さんの許容範囲なタイミングであれば、超絶オススメスポットとなります。
それでは、また。
コメント