「戦略の共有」はなぜこんなに難しいのか?

組織開発
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 合宿をした、でも戦略は決まらなかった

この図も表現の1つでしかない

先週、自分が所属するサービスのメンバー全員で合宿を行い、今後の中期戦略の議論をしました。

1日2時間×5日計の計10時間の議論の中で、非常に良いコミュニケーションが生まれ、お互いの課題意識が確認できました。・・が、具体的な戦略は結局決まりませんでした。

こういった戦略が握れていない状態は、実はわりとよくある光景です。なぜ、戦略を共有するというのは、難しいのか。考えてみました。

 

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戦略の共有が難しい3つの理由

いろいろなフォーマットがあるが、これは僕の最新のお気に入り

©ASCII.jp 「これぞ完璧企画書――「1枚企画書」パターン実例3題」

 

1つは、そもそも「戦略」を立てる意味がわからない人がいるという問題があります。

「戦略を立てよう」という話が出ると、「そんなお題目はいいから、具体的な話をしようよ」という反応をする人がいい例です。

企画を進める上で、戦略が必要なことは議論の余地がなく自明なことです。戦略がなければ、そこからのブレイクダウンである戦術や今期目標、さらにいえば今月、今週、今日取り組むタスクが正しいのか、といったことすら不明瞭になってしまいます。

複数人数で進めることが前提のビジネスの場合は、戦略がなければ集団の統率を取ることは不可能です。

 

2つめとして、「戦略」という言葉の意味が正確に共通言語化されていないという問題があります。

「戦略とは何か」という問いかけを、当の戦略を議論するメンバー全員に聞いたとしたら、おそらく別々の答えを言うはずです。

マイケル・ポーターの5つの競争要因と3つの基本戦略の話をする人もいるでしょうし、4P(4C)といったマーケティングミックスの話をする人もいるでしょう。

ビジョン、ミッションなどの定性的なキーワードの定義を想像する人もいそうです。

「戦略を決めよう」というときに想像していることが違うので、当然アウトプットも違ってくるのです。

 

3つめは、主語や時間軸がバラバラでいま何を話しているのかの共通理解ができてないという問題があります。

戦略を立てる意味はわかりました、戦略の言葉の意味もいったんは共通言語化されました、というステップを踏んでもなお、議論の最中にいまどこの話をしているのかがわからなくなってしまう場合があります。

僕はそういった場合の対処法として、常に全体図の中のどこを話しているのか明示する、絵や図に可視化して主語や時間軸をはっきりさせる、といった工夫をしていますが、完全に上手くいくことは稀です。

 

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ではどうしたらいいか?

今まで、数々のテーマで戦略、戦術、ビジョン、ミッションといったものを作っては捨て作っては捨てと繰り返してきました。

ビジョンや戦略ストーリーを握ることは非常に重要ですが、その前段階の意味、目的、議論している場所などの共通理解がされていないことで、本当に話し合いたい高次の話し合いに至らないことが多い。

本当に何度も何度もトライしてきて、何度も何度もやぶれてきている。でもまたチャレンジする。

もしかしたら、資料なんかに頼っているからダメなのかもとも思います。

文字や数字や絵や図解などを駆使した資料を説明するのではなく、意志や熱量といった生々しい情報をきちんと話し言葉で伝えることなのかもと考えています。

 

「いつだって ハックすべきは じぶん自身」

こっきでした。

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