「褒める」ことは100%良いことだ
僕は最近、意識的に人を褒めることにしています。
そう言うと「へえ」と不思議そうな顔をされたり、
人によっては「おべっかなんか使っていやらしい」という反応をされます。
実は、僕が取り組んでいる「褒める」行為は気に入られるための「おべっか」ではなく、
「相手への好意的かつ適切なフィードバック」のことを指しています。
正しく「褒める」ことで、コミュニケーションを円滑にしながら、相手も自分自身も成長できる。
そんな効果を、取り組みながら日々実感しています。
「褒める」というのは100%良いこと。
中途半端にやらず「褒めて褒めて褒めまくる」くらいでいいと思います。
今日はそんなライフハックツールとしての「褒める」技術をご紹介します。
「褒められる」効果と「褒める」効果
褒めるコミュニケーションは褒められる側にも褒める側にも良い効果があります。
1.褒められる側の効果
- 承認欲求が満たされる
- 気持ちが自由になる、解き放たれる
- 褒められた点に関する成長意欲が湧く
- 自然と他の人も褒めようと思えるようになる
2.褒める側の効果
- 相手に好かれる
- 褒めたこと(=してもらって嬉しいこと)をさらにしてもらえるようになる
- 相手の気持ちや状況を考えられるようになる
- 謙虚になれる
- 誰とでも話す機会が作れるようになる
- 誰とでも公平に接することができるようになる
- 善意のコミュニケーションの起点になれる
お気づきでしょうか。実は褒められる側よりも、褒める側にこそ効果的なのです。
まさに「情けは人の為ならず」ですね。
上手に人を「褒める」ための3つの法則
それでは実際にどう「褒め」れば良いのでしょうか。おさえるべきポイントは3つです。
1.とにかく褒め始める、褒め続ける
- 思い立ったが吉日、とにかく褒め始めましょう。
- どんな人にもいいところはあります。褒めるべき魅力を探し、とにかく褒め始めましょう。
- 最初は上手くいかないと思います。わざとらしくなって怪訝な顔をされることもあるでしょう。
- それでもとにかく褒め続けること。それが上達する唯一の方法です。
2.適切なフィードバックを心がける
- 「お世辞」や「おべっか」にならないよう、対等の関係性を意識しましょう。
- 逆に上から目線に聞こえないように、謙虚な内容で伝えましょう。
- 褒める内容は事実に即した内容で徹底しましょう。
3.TPOに合わせて柔軟に褒める
- 褒める状況によって
- 1対1で褒めるときは思っていることを熱っぽく伝えましょう。
- 他の人がいる場合は、聞いている周囲の人も気持ちいい伝え方になっているかを意識しましょう。
- 伝え方もいろいろ
- 直接伝えるよりも、他の人づてで伝えてもらう方が良い内容もあります。
- 伝えるタイミングも早ければいいとは限らないので、少し時間をおいた方が効果的な場合はそうしましょう。
- 相手よって
- 相手の性格によって褒められたい角度が異なります。
- よく相手のことを観察して、褒め方を考えましょう。
僕の「褒める」取り組みのご紹介
「さすが〇〇さん」
僕の場合は、「さすが〇〇さん」+「〇〇がいいですね」というフレーズで褒め始めました。
「さすが田中さん、よくご存じですね」「さすが斎藤さん、お仕事早いですね」
「さすが」で始めることで、自然と褒める文章ができあがっていくきっかけを作っていました。
感謝としての「褒め」
また、ダイレクトに「褒める」より自然な方法として、「感謝」の気持ちを伝えつつそこに「褒め」を添える、という方法も効果的でした。
「鈴木さん、先日は打合せありがとうございました。頂いたアイデアは僕にはとうてい思い浮かばない内容だったので、鈴木さんの発想力って素晴らしいなと思いました」
日頃思っていたとしてもいきなり発想力を褒めるのは不自然ですが、こうした日常の出来事への感謝に乗せて伝えることができればスムーズです。
また僕の会社は、社内の人に感謝の気持ちを伝えるツールがあったので、それも活用しました。皆さんの会社にはこんな便利なものはないかもしれませんが、口頭ではない形、例えばメールやSNSメッセージなどの方が伝えやすい場合には活用してみるのも良いと思います。
まとめ
- 褒めることは100%良いこと。褒めて褒めて褒めまくりましょう。
- 褒められる側よりも、むしろ褒める側にこそ良い効果がある。
- 上達への唯一の道は試行錯誤をしながらも「褒め続けること」。
参考文献
魔法のほめ言葉
- ストーリー仕立て&章ごとの漫画による解説でとても分かりやすい
- 「褒めて褒めて褒めまくる」ことの効果を楽しく教えてくれる本
- 実際に褒める活動(=褒め活)が上手くいったときのイメージがつきやすい構成
ほめ言葉ハンドブック
- ほめ上手(=ほめ達)になるための原則論と事例集
- 後半の具体的な事例集は文例が豊富で非常に便利
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