「TSUTAYA(CCC)」に学ぶ「企画会社」というビジネスモデル

仕事のヒント
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カルチュア・コンビニエンス・クラブCEO増田さんの「代官山オトナTSUTAYA計画」を読みました。

代官山に出した新業態の誕生秘話を本にしたものですが、「企画とはなにか」「ビジネスとはなにか」といったテーマについての社長・増田さんの考えが書かれている点がとても勉強になりました。

印象的だった部分を絵にしてみたり、雑感をまとめてみるといろいろ面白いことがわかってきました。

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「代官山 オトナTSUTAYA計画」を読んだ

タイトル:「代官山オトナTSUTAYA計画」
著者:増田宗昭
価格:1,028円(Kindle版:320円)
出版社:復刊ドットコム
発売日:2011年5月24日

タイトルのとおり、代官山にできたオトナ向けTSUTAYA「代官山DAIKANYAMA T-SITE」の構想がテーマ。でも実際には「企画の教科書」としての側面が強い。

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「企画」とは情報の組み合わせ、TSUTAYAはその”代表作”

カルチュア・コンビニエンス・クラブは「企画を売る会社」であり、TSUTAYAは”マルチ・パッケージ・ストア”という「企画」を形にしたものである。

「企画」とは「情報」の組み合わせだけれど、「企画」そのものは説明してもその真意が充分伝わらないことが多い。だから「目に見える見本」を自分が形にして見せる必要があったという。

また、TSUTAYAで売っているのは「本」「レンタル商品」ではなく「ライフスタイル」であるというところもビジョンがあると思う。ファッションのお手本としての映画、音楽、小説を見つけることができる場を提供している。それがTSUTAYAの「顧客価値」。

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「企画」を売る会社としての使命

初期の「TSUTAYA」が成功した後も、新しい挑戦を続けてきた。SHIBUYA TSUTAYA、TSUTAYA TOKYO ROPPONGIなど直営によるフラッグシップ店を出して、後続のFC店への見本とすることで店舗網全体が進化していくようにしたという。

「代官山オトナTSUTAYA」は、そうやって進化を続けてきたTSUTAYAの新たな企画提案である。そこは「プレミアエイジ」と位置づけたシニア層をターゲットにして「森の図書館」というテーマで新しい挑戦を形にする予定。

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「代官山オトナTSUTAYA」とは

描くビジョンは「プレミアエイジ」向けの「森の図書館」「カフェ」。そこに込めるキーワードは「リスペクト」「コミュニケーション」「テロノワール」「知のストレージ」。具体策としては「観られない映画がない”バーニング”(DVD焼き付け)サービス」「ヴィンテージマガジンのアーカイブ化および電子書籍での提供」「旧山手通り沿いの100台とめられる駐車場」。

それらが複合的に提供され、顧客価値を形成するもの。それが「代官山オトナTSUTAYA(DAIKANYAMA T-SITE)」。

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「企画」の心得的なもの

2つの「顧客価値」

「顧客にとっての価値」「顧客という価値」は鏡にうつった2つの像のような相関関係にある。1人の顧客にとってここちよい価値を提供し続ける限り、企業にとっての最大の財産である顧客はついてきてくれる。

ビジネスとは「顧客」と「商品」を結びつけること

ビジネスは「顧客」と「商品」の2つの要素から成り立っている。考えるべきことは3つで「顧客はだれか?」「商品はなにか?」「顧客と商品をどう結びつけるか?」。この要点がつまっていればビジネスは成立する。

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「企画」とは「生き方」のこと

増田さんは実に呼吸をするように「企画」をしている人だなと思いました。常に「時代の空気」を読み解き、そこに「顧客」を見出し、提供しうる「商品」がなにかを考え続けている。それを実に自然にやっている。

また、説明責任を果たそうという思いの強さを感じました。常にシンプルに考え、言葉に置きかえ、それを人に伝え切ろうとする使命感みたいなものがあるのではないかと思います。その強い思いを「TSUTAYA」の店舗や、この本のように「形になった企画」となって世の中に残そうとしている。

僕は企画職という仕事柄、「企画するってなんだろう」「企画って何をする仕事だろう」と考えてしまうことがあるけれど、この本を読んで感じたことは、実は「企画」という「仕事」はなくて、「企画」という「考え方」や「生き方」があるだけなんじゃないだろうかという思いでした。

「企画」が「考え方」「生き方」ならば、自分自身にしかできない「顧客価値」の作り方を追求していくことでしか、自分にとっての「企画」は成立しないのかもしれないと考えました。とてもいい刺激をもらいました。

 

それでは、また。

 

 

代官山オトナTSUTAYA計画

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