少子高齢化、人口減が避けられない日本。
働き方の改革が叫ばれる中、一人ひとりの生産性を上げる工夫が必要になってきています。
この記事ではそのヒントの1つ「フォーカス」というテーマをご紹介します。
仕事における「フォーカス」とは
僕の勤務先の会社では、仕事上で「フォーカス」ができているかどうかを問う文化があります。
「フォーカス」という言葉はカメラで被写体にピントを合わせることから、派生して「焦点を合わせること、集中させること」という意味で使われます。
仕事における「フォーカス」とはつまり、「選択と集中」をして「インパクトの大きなものから取り組む」ことができているかどうかということになります。
具体的には、
- 仕事や目標の「数」を減らすこと(できれば1つにすること)
- 仕事や目標に「優先順位」をつけて取り組むこと
の2つが行動として求められる「フォーカス」になります。
ただ、実際にはこれが難しい局面もあります。
例えば、担当プロジェクトや所属部門を2つ以上掛け持ちすることになり、目標を1つに絞り切れないことがあります。
また、ビジネス環境の変化などにより、決めた優先順位を修正しなければならなくなることで、フォーカスを利かせづらくなる場面もあります。
そうした状況でも「フォーカス」をするためには、行動の前に、意識のレベルで「フォーカス」することを心がける必要があります。
意識レベルの「3つのフォーカス」とは
「目的」にフォーカスする
1つは「目的」へのフォーカスです。
常に自分やチームの「目標」に焦点を合わせ、「目標」に対して有効な手立てかどうかを判断基準にし、仕事の「数」を減らし、「優先順位」を決めていくということです。「目的」「目標」というゴールに意識をフォーカスすることで、1つ1つの判断を間違えないですむという効果が得られます。
これが「目的」にフォーカスするということです。
「本質」にフォーカスする
もう1つは「本質」へのフォーカスです。
自分やチームの目標だけを見ているとともすると見失いそうになる、より大きなテーマに焦点を合わせること。たとえば「自分の仕事は、会社全体にとって、または世の中にとって、どう貢献することになるのか」という角度から業務を眺めてみること。また「今からやることは自分の人生においてどういう意味があるのか」という観点でも問いかけをしてみること。こうした視点で、より優先度が高いものに標準を合わせていくこと。
これが「本質」にフォーカスするということです。
「自分にできること」にフォーカスする
最後に「自分にできること」へのフォーカスがあります。
仕事をしているとよく「自分たちではどうにもならないこと」で立ち止まってしまっていることがあります。「会社の方針がどうなるかわからないから今決められない」とか「上の人がなんて言うかわからないから進められない」といった状態です。そうではなくて「いま見えている未来までをどう設計するのか」「いま話し合っている関係者で決められることが何か」に意識を集中させること。
これが「自分にできること」にフォーカスするということです。
一枚絵にしてみた
「意識」レベルのフォーカスと「行動」レベルのフォーカス。全体としてはこんな絵になるのかなと思います。
「フォーカス」とはつまり「コトに向かう力」のこと
考えを整理してみて気づいたのは、「フォーカス」とはDeNA南場さんの講演「コトに向かう力」につながる考えだということ。
DeNA南場さん「人や自分に向かわずに、コトに向かう力」を今こそ実践したい
目的という「コト」、本質的な「コト」、自分にできる「コト」。そこに向かう力こそが「フォーカス」なのではないかと思いました。
この整理で頭がだいぶクリアになりました。
たとえ仕事の「数」そのものが減らせない局面でも、頭の中の「フォーカス」を利かせることができれば、選択と集中を行いながらインパクトの大きなものに取り組み続けることができます。
皆さんも仕事における「フォーカス」始めてみませんか。
それでは、また。
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