今シーズン最大の話題作「半沢直樹」全10話が終わった。最終話まで盛り上がりを維持し、クライマックスである取締役会での堺雅人さん、香川照之さんの演技対決はお二人の役者魂をとくと観させてもらった感じです。
演出的にはどんどんドアップが増えていって、主要キャラクターもそれぞれの特徴を出し過ぎて少しギャグっぽくなってしまったシーンもありましたが、視聴者側もそういった過剰な演出を期待する気持ちが盛り上がっていたと思うので、結果的に成功を収めたと思います。
ドラマで物語が動くときにはたいてい、登場人物の大きな「変化」が作用しています。その「変化」とはほとんどの場合、その人物本人が自ら考え方や行動を変える瞬間(つまりじぶんハックする瞬間)だったりします。本作「半沢直樹」も例外ではなく、たくさんの「じぶんハック」がドラマを彩りました。
以下、主要キャラクターが「じぶんをハックした」瞬間です。
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- 半沢直樹・・・剣道場で近藤の行動を許した
- 大和田常務・・頭取に頭を下げてお詫びした ※半沢への土下座ではない点が重要
- 半沢花・・・出向する可能性も受け入れて応援する覚悟を半沢に伝えた
- 近藤・・・広報部への異動のため半沢を裏切った ※これはこれで勇気ある行動
- 渡真利・・・食堂で近藤を許した
- 中野渡頭取・・・大和田常務を懲戒解雇せず降格するに留めた
- 岸川部長・・・取締役会で大和田常務の行いを証言した
- 田宮社長・・・近藤に協力し大和田を断罪する証言をした
- 湯浅社長・・・半沢の提案してきたフォスター買収を受け入れた
- 浅野支店長・・・出向を受け入れたあと妻と半沢への謝罪を誓った
- 竹下社長・・・半沢の東田社長捜索に協力を誓った
- 藤沢未樹・・・東田社長を裏切って半沢に協力した
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こうして並べるとやっぱりキーとなる印象深いシーンが多いですし、その登場人物が最も素敵に見える瞬間ばかりだな~と思います。
ちなみに最後まで「じぶんハック」が描かれなかったキャラクターたちはこちら。
- 黒崎検査官
- 羽根専務
- 福山次長
- 東田社長
- 小木曽次長
- 内藤部長
- 半沢慎之助
内藤部長と半沢慎之助以外は悪役が多いのと、どうしても「変化」が描かれたキャラクターよりは感情移入がし辛い傾向にあります。
とにかく面白かった。興奮冷めやらぬまま、今夜からはさっそく「ロスジェネの逆襲」を読み始めます。帯の「あんたロスジェネ?オレ、バブル。」がいいセンスしてます。世代的には自分はロスジェネなので、その意味でも楽しみです。
こちらの感想もあらためて。
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