【映画】「ゼロ・グラビティ」から学ぶ「圧倒的放り出され感」

映画から学ぶ
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(C)2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

 

話題作「ゼロ・グラビティ」を(いまさらながら)観てきました。

行く前はぶっちゃけ「まあ、ようするに宇宙でしょ」と本作をナメてかかってまして、直前ギリギリまで「キック・アス・ジャスティス・フォーエバー」と本気で迷っていました。

なにしろ、一作目から好きなんですよ。キック・アス。作品が、というよりヒット・ガールが❤ あーかわいい。

※参考:”ヒット・ガール”に恋する気持ちをどう表現すればいい? -映画「キック・アス」より

おっとっと、今日は「ゼロ・グラビティ」の話でしたね。とにかく、迷いに迷って結局ゼログラにしました。(なんかグラコロみたいだな、って思ったけど書いてみたらそれほど似てないな)

【ストーリー】地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。(シネマトゥデイより)

まあ正直「わー面白かった!」と言う映画ではないですね。なんといいますか、「えらいところに連れてかれちゃったな」という感じ?でした。

 

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「ゼロ・グラビティ」のココがすごい!

いきなり宇宙空間に放り出されます。

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(C)2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

開始早々、無音状態の静かな宇宙空間に放り出されます。あまりにいきなり過ぎて最初は観客がついていけずに、宇宙の静けさの中にカサコソポップコーンを用意する音やら、コートを抜く音やらがしばらく続いてしまうことになります。「おい、もう始まってんだぞ!こんちくしょう!」と怒るのも気の毒なくらいいきなりです。

また、アクションの隅々まで「そうか無重力だとこういうことになるのよね」という納得感の高い演出が光っています。たとえば、冒頭のシーンでネジが飛んでいってしまいそうになるシーンや、宇宙空間に放り出されたあとで宇宙ステーションにしがみつきにいくときに、うまくブレーキがかからずに「あああー」ってなっちゃうところとか。

そしてなんといっても90分間続く緊張感。音は最初こそ完全に無音に近いところからはじまりますが、緊張感が高まる場面での「ぎゅおおおおおおおおおんん」という不協和音(これがほんっとに不安になる音なんです・・)がわりと多用されています。個人的にはもっと抑えてもよかったかなと思いますが、音響編集賞、録音賞を獲っているだけあって非常に効果的に使われているのも事実です。

ストーリーは非常にシンプルなのでそこが物足りないという人もいると思いますが、その分この映画の最大の魅力である圧倒的な宇宙空間に集中できるところが、この映画の最大の魅力かなと思います。

 

後半のジブンハックな名ゼリフが素敵です。

マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)

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(C)2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

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「空を見上げて君を想ってくれる人はいないのかい?」

酸素が少なくなって不安になるライアンを励ます意味で、地球にいるであろう知人のことを聞くコワルスキー。結果的には娘の死という悲しいエピソードを聞き出すことになるが、それが最後のシーンでライアンを救う言葉に変わることに。

「大丈夫か。絶対に生還すると約束しろ」

自分がまさに死に行くことが決定的な状態の中で、最後までライアンの身を案じ、通信を通して励まし続けるコワルスキー。これはかっこよすぎました。

「こんど地球に戻ったら逃げるな。自分の足で大地を踏みしめて、しっかり自分の人生を生きろ」

ライアンにとって宇宙の仕事も、現実の辛さから逃げてきた先だと気づいたコワルスキー。宇宙は逃げ込む場でも、そこで死に行く場でもないと説く。ひたすら地球に生還させるために最後にこの言葉を伝えたのでしょう。

 

ライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)

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(C)2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

「正直言って死ぬのが怖い。すごく怖い。誰にも悲しまれないのかな。」

たどり着いた宇宙船が燃料切れで絶望的になるライアン。死への恐怖とともに、それ以上にそれを誰にも悲しまれないかもしれないという、人生の孤独というより大きな恐怖を感じていることを素直に表現している。

「このままいけば結末は2つ。無事に生き残って奇想天外な話を誰かにできるか、それとも10秒後に焼け死ぬか。どっちでもいい。これは誰のせいでもない。どうなろうと、最高の旅なのよ」

コワルスキーの励ましを受けて、最後の行動にでるライアン。大気圏突入を試みたときのこのセリフには、もはや迷いはない。最後までやるべきことをやる。決してあきらめることなく、自ら行動を起こし、その結果を受け入れることが重要であることに気づいたライアンのこの言葉は、もはや人生そのものの本質を表す名ゼリフと言えます。

 

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いまさらながらでも何でもいいから映画館で観るべし!

映画の醍醐味って、その作品の世界観に入り込めるところ、それによって日常感じられないカタルシスを感じることだとすると、この映画はその点での満足感が非常に高い作品です。つまり劇場で観てこそその価値があますところなく感じられるということであり、逆を言えば家で観たら魅力は半減すること請け合いです!

観るかどうか迷っている方、他の作品と迷っている方、いらっしゃると思いますが、決して損はさせませんよ!お客さん!(誰だよ)

それにしても・・・ヒット・ガールのクロエ・グレース・モレッツちゃん!!今日は会いに行けなくてごめんね!絶対に劇場に観に行くからね!ちょっとだけ待っててね!(結局なんの記事だよ)

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