変わり種ラーメンなんてラーメンじゃない
と思っていた。
トマトのラーメン、ハマグリのラーメン、パイナップルのラーメン、アユのラーメン・・・。
世の中には実にいろいろなラーメンがあるみたいだけれど全然興味がわかなかった。正直言えば、味噌ラーメンと塩ラーメンもあまり好きじゃない。
醤油。もしくは醤油とんこつ。そしてとんこつ。この3種類こそが正当なラーメン。それがついこの間までの僕のラーメン観でした。
そんなわけでお知り合いのラーメンフリークの方に「キノコのラーメンがおいしいよ」と連れて行かれた時も、「キノコか・・・」とテンションがやや下がった。
仕事で「女性向けラーメン特集」企画を考えていてその情報収集の為だったので、プライベートでは行かないけど今日は仕方ない、くらいの気持ちで行くことに。
ソラノイロ salt&mushroom @麹町
綺麗なたたずまい。シャレオツな雰囲気で、たしかにキノコのラーメンを出しそうな店だ。
主力メニューは3つ。「塩中華ソバ」「キノコノベジ」「特性肉ソバ」。券売機でお金を入れて「おお、肉ソバが美味しそう!」と思ったところで、後ろから「キノコノベジ」を押される。「これ食わなきゃ仕事にならんでしょ」とラーメンフリークさん。うう・・そりゃそうなんだけどさ。
綺麗な木目調の店内。カウンター席のみ10席ほどだけれど狭さを感じさせない開放的なつくり。これはたしかに女性が好きそうだ。
キノコノベジ(1000円)
やってきた「キノコノベジ」。うーむ、これでもかってくらい女子力全開なビジュアル。苦手だ。(ちなみに翌日会社の女性に写真を見せたら、ちょーーー美味しそう!と言っていた。女子にはほんとにささるみたい)
麺にはキノコが練りこまれているとのこと。実に邪道だ。
トッピングは、ソテーされたキノコ、蒸した?鶏肉、生ハム、焼いたチーズ、豆腐を揚げたもの、お麩、パプリカ、味玉、グリーンリーフなど。およそラーメンの上に載ったことがないやつらが勢ぞろい。なんて具だ!(バイきんぐのノリ)
突然ですがここで、「麺リフト」の正しい撮り方講座
麺を持ち上げて写真を撮ることを「麺リフト」と言う。最近は口コミサイト等の影響もあって、一般人の皆さんもやるようになったが、正しい獲り方が意外に知られていないので、ここでそれをお教えしよう。
下の2つの写真。上が間違った撮り方。下が正しい撮り方。この違い、わかるだろうか。
①間違った撮り方
②正しい撮り方
いかがだろうか。
答えは”手前の箸にしっかり麺を載せて撮る”こと。ちなみにこの内容は実際にラーメンフリークさんに僕が注意された内容を偉そうに書いてみただけである。
ふたたび、キノコノベジ(1000円)
いよいよ食べてみる。
キノコの麺。ほう、思いのほかキノコがしっかり効いている。香りも味もまさにキノコ。美味しいじゃないですか。渡辺製麺というところの麺で、信州の有名な製麺会社で全国の有名ラーメン店に卸しているみたい。ベースの麺がコシがあって味わい深くなければこうもキノコがうまく乗らないのではないか。
トッピングも見た目女子受けなだけでない。生ハムも鶏肉もおしつけがましさのない自然な美味しさで、このラーメンにはチャーシューではなくこちらが合うのがよくわかる。焼きチーズ、焼き豆腐、パプリカなども普通のラーメンに入っていたらビックリだが、実にいいアクセントを生んでいる。
特筆すべきはスープで、マッシュルーム、生クリーム、玉ねぎ、じゃがいもが渾然一体となった、これだけでコース料理の一品になりそうな出来ばえ。「これは本当に美味しいですね」とお店の人に言うと、「ありがとうございます、実際これがウチでは一番手間がかかってるんですよ」とのこと。納得である。
ということで、飲み干しちゃいました。美味しかった。
まとめ
「ソラノイロ salt&mushroom」の「キノコノベジ」は再訪必至な美味しさだった。麹町という自分にはあまり用事がない街にあるのが難点だが、このためだけに行ってもいいくらい。
また、変わり種ラーメンにもこんなに美味しいものがあるとわかったのも収穫だった。ラーメンの楽しみ方が広がりそう。しかし、何ごとも食わず嫌いはダメですね。
それでは、また。
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