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祖母からのひとこと

      2017/07/10

今日は父方の祖母の一周忌だった。

享年99歳。

今は30年前に亡くなった祖父との再会を果たしているんだと思う。

亡くなった時も、正直なところ、悲しいという感覚はなかった。

大往生だったし、家族に見守られて幸せな旅立ちだったから。

そしてそれからの一年間も祖母のことを深く思い返すことはなかったように思う。

父が相続関係の手続きに追われていたから、それで「そういえばお祖母ちゃん亡くなったんだもんな」と思い出すような感じだった。

そんな状態で向かえた一周忌。

関東地方の最高気温は33℃。喪服を着るのがためらわれる暑さだった。

僕と奥さんと娘と息子で車で地元に戻った。

お寺で法要を前に息子が大泣きしだして奥さんがその対応に追われる。

息子はそのまま車で寝たので奥さんは、車で待機。

ガソリンがなくなりそうだったので近くのガソリンスタンドに入れにいったりして大変だったという。

その間、僕と娘はカンカン照りの中、お墓参りしてお線香をあげる。

会食の席では、息子が転んで口を切って血が出る騒ぎになる。

ワーワーやってる間に会食も終わりの時間になり、両親、姉、弟とともに実家に戻り、一休みしてから自宅に帰ってきた。

奥さんは子どもたちをお風呂に入れ、僕は洗濯物を取り込み、実家にもらってきたサンドウィッチとグリーンカレーを食べ、奥さんが子どもを寝かしつけている。

僕は運転の関係で控えていたアルコール(ほろよい)をグラスに入れて、あらためて祖母に献杯をした、その時のこと。

祖母にずっと昔に言われたひとことを思い出した。

物心がついてすぐくらいだったので、おそらく5歳くらいのときのことだと思う。

正確な文脈は忘れたけれど祖母は僕のことを評してこう言ったんだった。

「この子は大器晩成型だね」と。

僕はすかさず「たいきばんせいってなに?」と近くにいた大人(おそらく母だったと思う)に聞いたのを憶えている。

「時間はかかっても最後に成功する人のことだよ」と教えてもらった気がする。

そのときはあまり深く考えなかったけれど、僕はこのひとことをその後の人生で何度もかみ締めることになった。

勉強、就職、仕事、恋愛、趣味・・・とにかく何をやっても「遅咲き」だった。

高校時代の成績がひどかった僕は、大学受験のギリギリまで志望校はどれも厳しいと言われていたけれど、最後には第二志望の大学に受かった。

大学時代も特筆すべきことがなかった僕は、就職活動で計30社くらいに落とされて「もう親父の店でも継ごうかな」と思ったときに大手食品メーカーに内定をもらった。

仕事は20代の頃は本当に何も成し遂げられずに過ぎてしまったけれど、30代で徐々に人に胸を張れる成果を上げることができ始め、30代後半にはマネジメント経験もし、40歳になった今、ようやく天職と言える仕事に出会って、人生で最も乗りに乗って働くことができている。

ちゃんと彼女ができたのは20歳だったけれど、その後それなりに恋愛経験を重ねて、一番好きになった人と結婚できた。

趣味も、映画と本をそれなりに読むくらいの趣味しかなかったけれど、37歳のときに始めたブログに最高にハマることができて、今日までずっと続いている。

遅咲きだ。

すべては祖母からもらったひとことが一種の呪いのように僕の中に打ち込まれた結果ではないかと考えることもあった。

「大器晩成」って響きはいいけれど、ようするにすぐ成功できないってことでしょう、と。

でも今はそんな遅咲き人生で本当によかったと思っている。

咲いていない時期もあきらめずに取り組むことができたし、苦労をしていることが軌道に乗り始めてからの武器になったりもするし、何よりもプロセスも含めて楽しむことで、人生をちゃんと味わいつくしている感覚があるから。

おそらく祖母は何の気なしに言ったひとことだったと思う。

でも人は誰かにふと言われたひとことがずっと残ることがある。

自分は祖母の血を引きながら生まれただけでなく、祖母に言われたひとことで今も生かされているのかも知れないと感じた。

 

おばあちゃん、ありがとうね。

あらためて、献杯。

 

それでは、また。

 - 家族や友人