アウトドアショップの書籍コーナーにて
先日、通りがかりのアウトドアショップでテントやらコンロやらを見ていたら、「よし、今年こそキャンプをちゃんと始めてみるか」という気になり、関連書籍コーナーで初心者向けの本を探すことにしました。
「ダッチオーブン買おうぜ―いえーい!」みたいな本から、「キャンプができるとモテまっせ!」みたいなちょっとコレジャナイ感ただようラインナップの中で、1冊だけ、あまりにも初心者向けに懇切丁寧すぎる本が見つかり、小躍りして買ってきたのでご紹介します。
「超たのしい!家族・親子アウトドア・キャンプ入門」
それがこの本。
「超たのしい!家族・親子アウトドア・キャンプ入門」(赤井賢一監修・土屋書店)
一見すると「いかにも」な感じの本。「史上もっともわかりやすい『アウトドア・キャンプの本』」ってそんな大げさな。まあ、イラストが多めで丁寧なのかな?くらいの期待値で開いてみたら、看板にいつわりなしのわかりやすさでした。
冒頭の1ページ目。
①家でゴロゴロするお父さんを掃除機でつつくお母さん
②子どもたちはゲームでケンカ
③お母さんはママ友とそんな休日をグチってばっかり
という超・日常から始まります。
そこに「休日くらい外に出て家族で笑いあおうよ」のメッセージ。異論をはさむ余地をあたえません。
「さあキャンプだ!」・・とはならずに、最初の提案は「散歩だって立派なアウトドア!」そう来ましたか。まずは近所を散歩したり、夜は星を見に行ったりしようとのことで、これでもかっ!とハードルを下げてくれています。
じゃあ、いよいよキャンプかなと思いきや、次なる提案は「お弁当を作ってピクニックに行こう!」とのこと。場所も近所の公園だったり、すこし車で遠出するくらいのことをいっています。適当な空き地で休憩をしちゃおうという提案もなにやら斬新です。
散歩→ピクニックとステップを踏んだら、ようやくキャンプの話が始まります。そこでも最初の提案は「キャンプ道具はいきなり買うな、レンタルで充分だ」とのこと。な・・なるほど。ここ初心者が一番やっちゃうパターンな気がする。何が必要なのかを勉強する意味でもまず借りろとのこと。素晴らしい。
で、ようやく最初のキャンプ・・・は、「デイキャンプ」をご提案してくれます。テントなど大がかりな道具が必要じゃないため、気軽に行けますよ、と。なるほどなるほど。
そして・・・調理道具は「卓上カセットコンロ」、主食は「コンビニのパン・おにぎり」でオーケーというこれまた目からウロコなご提案。最初はキャンプの雰囲気を味わうことが大事なので、これで充分だという。・・って、どんだけ!ってくらい徹底してる本でございました。
ものすごいエスコートっぷりがキャンプ気分に火をつける
この導入部の後は、テントの張り方、料理のコツ、買いそろえていくグッズ類、自然の中での遊び方、そして後半の方で(ようやく)ダッチオーブンの活用法など、いわゆるキャンプ本の内容もきちんと盛り込まれていまして、本当に素晴らしい本です。おすすめ。
しかし、これだけ親切に説明されたら、「いやあ、キャンプはどう始めたらいいかわからなくて・・」なんて言い訳は一切不可能な感じ。かつ、過剰なまでにハードルの低い提案を繰り返されることで、かえってキャンプに行きたい気持ちが駆り立てられるようになっているところも素敵です。
また、この本から教えられたのは「人の習慣を変える」ってすごく大変で、本気でやるにはこれくらいエスコートが必要なんだよ、ということ。新しい習慣を提案するサービスとか商品って多いけど、たいていこのエスコートが足りてないもんな~。(と、自分の仕事も含めて反省)
これからいよいよアウトドアが楽しい季節ですし、この本の通り、キャンプ・アウトドア楽しみたいと思います。(まずは散歩からw)
それでは、また。
家族・親子アウトドア・キャンプ入門 超たのしい! 図解&写真満載!
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