「パシフィック・リム」鑑賞、でも微妙
映画「パシフィック・リム」を観た。
巨大怪獣VS巨大ロボットの映画で芦田愛菜ちゃんが出ていることで有名だったので、レンタルで借りて観てみた。
「パシフィック・リム」のあらすじ
2013年、突然未知の巨大生命体が太平洋の深海から現われる。それは世界各国の都市を次々と破壊して回り、瞬く間に人類は破滅寸前へと追い込まれてしまう。人類は一致団結して科学や軍事のテクノロジーを結集し、生命体に対抗可能な人型巨大兵器イェーガーの開発に成功する。パイロットとして選ばれた精鋭たちはイェーガーに乗り込んで生命体に立ち向かっていくが、その底知れぬパワーに苦戦を強いられていく。
–Yahoo!映画より
・・でも、感想としては微妙だった。怪獣とロボットの戦闘シーンは評判通りのすごい迫力。でも全体的に予定調和的すぎて描写が大味すぎて、感情移入してのめり込むことができない映画だった。
本題(怪獣VSロボット)に興味をなくした僕の思考は、あらぬ方向に向かい始めた。
本題に興味を失ったあと、僕の思考が彷徨った先
芦田愛菜ちゃんが最高すぎて、菊池凜子がかわいそう。
本作の一番の見どころは芦田愛菜ちゃん出演の数分間。ひたすら逃げまどって、泣き叫んでいるだけの役なのに、この存在感は本当にすごい。表情とか声とかが観終わったあとでも一番印象に残っている。本作で唯一、人間らしい感情に出会えるのが彼女だけ。すごい。本当に素晴らしい女優さんだ!
となると、かわいそうなのは大人になった同一人物を演じる菊池凜子。演技力の面でもビジュアル面でも、この配役はないよなと思った。正直僕は魅力的に思えないんだけど、海外の作品によく起用されるということは外国人が好きなタイプなのかな。うーむ。
「ブレイン・ハンドシェイク」って、何か他のことにも活かせそうだよね。
巨大ロボット・イェーガーを操縦するときに脳をシンクロさせる「ブレイン・ハンドシェイク」って便利そうだなと思った。
全部の脳の情報を共有化できるので、無用な行き違いとかなくなりそう。夫婦喧嘩の解消とか、企画プランの共有とか。でもそれ以上に過去の情報がお互いに全部見えちゃうデメリットの方が多いかな。
あと、ネーミングがかっこいい。きっと製作者側も気に入ってるからだと思うけど、作中でもやたらと多用される。
怪獣の脳とシンクロするって、ちょっと変態っぽいな。
怪獣の脳と回路を繋いで意識共有するシーンが出てくるけど、なんか”やっちゃいけないこと”やってる感がすごい。
実際そういう描写されていたから意図的なんだと思うけれど。登場人物の感情や都市の壊滅がドライに表現されている分、こういうウェットな部分が印象に残るんだろうなと思った。
そもそも「パシフィック・リム」に何を期待していたのか?
巨大怪獣が出てきて、巨大ロボットが迎え撃つ、という大筋のストーリーは知ってて観たのに、何が期待はずれだったのか。たぶん以下3点かなと自己分析した。
日本人キャストの使い方を間違ってるんじゃないかという期待感
菊池凜子、芦田愛菜と有名日本人女優を二人も出演させていることから「どんな風に無理やりな設定で登場させるんだろう?」という少し意地悪な期待感があった。でも見事に裏切られた。まったくもって自然な感じで世界観に溶け込んでいたから。いや、いいことなんだけどさ。
そうは言ってももう少し感情移入できるだろうという期待感
たとえば「宇宙戦争」のトム・クルーズの役や「インディペンデンス・デイ」のウィル・スミスの役のように、普段はこんな人だけど有事にはこんな感情を持ったり、こんな葛藤があったりして巻き込まれている、みたいな「くそーがんばれー」みたいな感情になるだろうと思ってた。全然ならなかった。
静かに地球が終わっていく終末観みたいなものへの期待感
見慣れた街がやられる感じとか、日常が崩れ去っていく感じとか、そこのカタルシスみたいなものがあるのかなと思っていた。でも、ただドッカンドッカンどこか知らない街が壊されていくだけだった。
信頼するYahoo!映画の得点(4.13点)と、僕の感想がこんなに違うのは珍しい。でもそれって、観る人によって評価が違う=いろんな観方ができる映画と言えるのかも?
それでは、また。
※こんな記事を書いた3年後にまた借りて観たりしてるから人間って不思議ね。
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