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今さらながら宇多田ヒカルの「桜流し」と「道」が名曲すぎる

      2017/02/03

宇多田ヒカルの「Fantôme」がすごい

今さらだけど、宇多田ヒカルのアルバム「Fantôme(ファントーム)」がすごい。

2016年9月28日に発売された、彼女の6枚目のアルバム。収録されている11曲がすべて名曲揃い。

いかにも宇多田な曲から、新境地切り拓く意外な曲までバラエティに富んでいて、何度聴いても新しい発見があります。

宇多田本人が「人間活動」と呼ぶ休養期間を経たことによるものか、歌詞にも大きな変化があり、LGBTをテーマにしたものや、ネガティヴな感情を吐き出すものなどが盛り込まれています。

また、2013年に亡くなった母・藤圭子を想って作られた曲も多数収録されていて、聴いているこちらはありとあらゆる方向に感情を揺さぶられる作品に仕上がっています。

そんなわけで最近は通勤時と、会社で作業に集中したい時には、ずっとこのアルバムを聴き続けています。

最後の1曲「桜流し」がすごい

アルバム自体すごいのですが、中でも最後の1曲「桜流し」がすごいです。

2012年に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の主題歌として書き下ろされた曲で、デジタル配信限定シングルとして発売されました。

ピアノソロで始まる静かなイントロに、親しい人との死別を想像させる歌詞が乗っていきます。

開いたばかりの花が散るのを
「今年も早いね」と残念そうに
見ていたあなたは
とてもきれいだった

もし今の私を見れたなら
どう思うでしょう
あなた無しで生きてる私を

-宇多田ヒカル「桜流し」

前年に起こった東日本大震災をテーマにして作られたということですが、今になってあらためて聴くと、彼女が失った母親のことを想わずにいられません。

Everybody finds love
Everybody finds love
In the end

-宇多田ヒカル「桜流し」

英語の歌詞の日本語訳は「最期には誰もが愛を見つける」といった意味になるでしょうか。

死を連想させる歌詞から、ここでいう「end」にあてる漢字は「最後」ではなく「最期」になると思いました。

はかなく美しい歌詞とメロディに、静かに心が揺さぶられていき、この時点でもう泣きそうになります。

本当にすごいのは曲の後半です。こちらはショートムービー形式の公式動画がアップされています。

もう二度と会えないなんて信じられない

まだ何も伝えてない
まだ何も伝えてない

開いたばかりの花が散るのを
見ていた木立の遣る瀬無きかな

どんなに怖くたって目を逸らさないよ
全ての終わりに愛があるなら

-宇多田ヒカル「桜流し」

生と死を繰り返し、過去から未来に繋がっていく命の連鎖。

終わりある私たち1人1人と、終わらない永遠の愛。

壮大な美しさの中に、1人の人間としては親しい人との別れを必死に受け止めようとしている気持ちが溢れ出ている詞。

この時点ではもう号泣必至の名曲ですが、一方でアルバムの最後を飾る一曲としては少し悲し過ぎる印象があります。

そして最初の1曲「道」に続く無限ループ

なのでオススメしたいのは「桜流し」を聴き終わったら、そのまま1曲目の「道」を続けて聴くことです。

私の心の中にあなたがいる
いつ如何なる時も
一人で歩いたつもりの道でも
始まりはあなただった
It’s a lonely road
But I’m not alone
そんな気分

-宇多田ヒカル「道」

「道」は母親の記憶を胸に、しっかりと前を向いて歩いていくというポジティブなパワー溢れる歌。

死と別れそのものに目を向けて、命の儚さを歌い上げた「桜流し」とはいわば陰と陽の関係にある曲だと思います。

2曲はともに「メメント・モリ(死を想え)」に繋がっていくテーマを扱っています。

最後の曲と最初の曲が、同じテーマで繋がっていくことで、アルバムとしての作品性が高まっているように思います。

これはずっと聴き続けてしまう無限ループに陥るのも仕方ないですね。

ちなみに「道」の詞は「わ/たしの/こころ/のなかにあなた/がいる/いつい/かなるときも」と歌われます。

デビューシングル「Automatic」の時(な/なかいめのベ/ルでじゅわきをとっ/たきみ~)から多様されている、文節にとらわれない宇多田節にも安心感を憶えます。

「こうなったらAutomaticからまた聴き直すか」と、もう1つ大きな無限ループにも陥りそうです。

最新アルバムを聴いた感想を一言で言えば、宇多田ヒカル最高。

これからも少しずつでいいので、名曲を届けてもらいたいです。

 

それでは、また。

 

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